イラン北西部にかけて暮らす人々が有名ですが、トルクメニスタンからアフガニスタン国境あたりのホラサーン地方にもクルド族が住んでいます。
その東側のクルド族の人口は、西側のクルディスタン地方に対してはその4分の1に満たないくらい(500〜600万人)です。
彼らが制作する絨毯はグーチャンという町に集められるところから『グーチヤン.クルド』と呼ばれます。また広い範囲で括って表現するとホラサーン地方のクルド族の
絨毯というところから『ホラサーン・クルド』とも呼ばれる事があります。
絨毯の意匠としては西側のセネやビジャー等のクルド族の代表的なものとは違い、
その地域のトルクメンやバルーチの絨毯の意匠に影響を受けたものが多かったりします。
この絨毯もその例に漏れずに意匠はトルクメンっぽいギュル文様が連続したものとなっています。ただ色に関してはその影響は受けておらずトルクメンやバルーチとはひと味違う表情を持っています。